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シュノーケリング２

　普段、陸上で生活していると、人間以外の生き物を目にする機会は本当に少ない。特に都会では、時たま、空にカラスが飛んでいるとか、野良犬が歩いているとか、それだけである。しかし、海の中は生物の宝庫である。右を見ても、左を見ても、魚が泳いでいる。下を見れば、ウニやナマコが目に付く。本来ならば、陸上もそうであり、鳥が飛び、蝶が舞い、狐や狸がさまいよい、昆虫がいたるところで目にすることが出来たのかもしれない。しかし、いつしか人間が自分だけの都合の良い環境を作るため、それらを排除してきたのである。（動物だけではなく、老人や助けを必要とするような人たちさえ、排除してきたように思う。）

　屋久島へ来て、２年目。今年は海の底へ潜ってみようと、ウエットスーツにつける錘を買った。ウエットスーツはかなりの浮力があるので、私の身体だと８ｋｇの錘をつけないと潜ることが出来ない。昨年は、海面から魚たちの泳ぐ姿を眺めているだけだったのであるが、海底に潜ることが出来るようになった今年は、小学校６年生の上の娘と魚を追い掛け回している。