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周 囲 の 環 境
屋久島に移住してくる人は、島の南部・旧屋久町の平内周辺に多い。ある不動産屋がその周辺に多くの土地を持っていたことも一つの理由である。私も屋久島で土地を探していた時は、南部を目指していたが、現在、縁あって空港近くの長峰という集落に住んでいる。長峰はなかなか暮らしやすいところでり、もし自分の希望通りに島の南部に住んでいたら、今頃はかなり不便な生活になっていただろうと思う。 上屋久町と屋久町の２町が合併して屋久島町となり、長峰に役場の本庁が新しく置かれた。本庁といっても町の総務課と町長がいるくらいで、実質的な役場の仕事は、宮之浦と尾之間にある旧の役場で行っている。でも本庁が長峰区に移ってきたことにより、島の中心は長峰といっていいのではないだろうか。しかし、集落の中心では県道に面して家が連続して並ぶが、民家の裏は直ぐに荒地や森である。だから県道から一歩離れると、森の中に家が点在するだけとなる。私の自宅は、空港から徒歩で１５分。県道から４００ｍほど山のほうへ上がった森の中にある。県道に出ると、ドラッグストアーの「ドラッグイレブン」や電化製品、生鮮品の除いた食料品、日用品、車用品を扱う「サムズ」の他に、歯科医院、ガソリンスタンドがある。また、近々、サムズの横の空き地に生鮮品を扱うスーパーが出来るという話もある。歳をとって車の運転が出来なくなっても、自宅から徒歩５分から１０分以内のところに、普段の生活に必要なものが買える。 こんなに便利なところに住んでいて、都会生活と変わらないではないかと思われそうだが、屋久島はそうではない。自宅の庭には、青大将やマムシなどの蛇、ムカデ、蛙等の動物が沢山住んでいるし、夏の夜には家の明かりを目指して、カブトムシやクワガタムシ等の昆虫類が飛んでくる。また、好ましくない来訪者として、畑の野菜を狙って夜中にヤク鹿が、栗などの果樹を狙って人気がない時にヤク猿が現れる。 一坪数千円という土地でありながら、便利が良くて、自然豊かな場所がこの長峰なのである。 |
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