音楽活動７
                   　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2005.10.26

４０歳の記念事業として創めたピアノももう８年目である。未だにしつこく練習をしている。昔は楽譜がまったく読めず曲を丸暗記していたので、一度忘れてしまうともう弾けなくなってしまっていた。つまり、詩を暗記していたが数年たって忘れても字を読めればその詩を朗読できるが、字を読めない人は詩を思い出すことができない。私のピアノもそんな状態だったので、努力に努力を重ねて丸暗記した曲を忘れてしまうことにとてつもなく恐怖を覚え毎日のように練習していたが、最近は楽譜がある程度読めるようになったので、一週間ばかり練習しないで曲の一部を忘れても楽譜を見るとすぐに思い出すことができるようになった。練習をしないとその曲が弾けなくなるのではないかという恐怖心から開放されたのである。しかし、その反面、前は４曲も５曲も丸暗記していて楽譜無で弾けたものが今は楽譜がないと弾けなくなってしまったのである。
　ドレと弾く時にドを弾いたら、音が切れるので次のレを弾くまで指を鍵盤から離すなと教えられたが、それがなかなかできなかった。しかし、下手は下手なりに８年も練習すると不思議とそれができるようになる。昔は弾きながらペダルを踏もうとすると指が止まったりして絶対にペダルを踏むことが出来なかったが、それが出来るようになった。少しずつではあるが頭の中にピアノを弾くという回路が出来上がってきているようである。
　これからもピアノを続けていくには、何か目標が必要である。それで決めたのが昔のように曲を丸暗記して楽譜無で独創的に弾けるようにしようということである。果たして、４８歳の私にそれが出来るかどうかわからないが、最後までやってみようと思っている。曲は「energy flow」。後からピアノを始めた娘たちにすっかり追い越され卑屈な毎日を過ごしているが、娘たちがピアノをやめバトミントンや水泳にうつつを抜かしている間に、私は亀になったつもりで密かに娘たちを追い抜こうと頑張っている。