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音楽活動5

                                              2004.09.02
 40歳で始めたピアノ、今も続けております。昔、ピアノを教えてもらっていた女性からよく言われました。「楽譜を見ないでピアノが弾けるなんてすごいね。本当に感心する。」と。その頃の私にとっては、楽譜がまるっきり読めないので、光ナビが付いたキーボードで、曲を丸暗記していました。楽譜を見ながらピアノを弾くことができる人の方が私にとっては、驚きでした。そんな私でしたが、7年間もピアノを練習していると不思議と楽譜が読めるようになるものです。今では、逆に楽譜が無いとピアノを弾けなくなりました。
 昔は、ほとんど毎日のように練習していました。それは、なぜかというと丸暗記だったので、曲の一箇所でも忘れてしまうとその曲全体が弾けなくなってしまうからです。一曲覚えるのに何ヶ月もかかりますので、せっかく覚えた曲が弾けなくなるのがとてもとても恐ろしくて毎日練習していました。
 曲がりなりにも楽譜が読めるようになったのは、すばらしいことです。昔の私はどういう人だったかというと、簡単に言えば、自宅の電話番号を丸暗記しているが数字を読めない人でありました。だから、自分の電話番号を初めからは言えるが途中から言えなのです。「5番目の数字から言って下さい。」と言われても答えられないのです。その点、数字が読める人は、紙に書いてある電話番号を見て、5番目からすらすらと言えます。だから、「10小節目からもう一度練習しましょう。」と言われても弾けなかったのです。「何で、途中からだと弾くことが出来ないの?」と不思議がられていました。また、数字が読めない人は、一度電話番号を忘れてしまうと、もう自分ひとりでは思い出せません。私にとって楽譜は意味のないものでしたから、一度曲を忘れてしまうと、もう弾けないのです。
 最近は、簡単な曲ならば、初見でもその曲がどんな曲なのかが分かるぐらいに、弾けるようになりました。また、だんだんと余裕が出てきて、打鍵する時の強弱を付けたりすることが出来るようにもなってきました。昔は、ピアノを弾きながら歌を歌える人が信じられませんでしたが、何とこの私も出来るようになってきたのです。
 「小さい時からピアノを習って、ピアノが弾けたらどんなにすばらしい人生を送ることが出来ただろう。」と私はずっと思っていました。しかし、今は違います。もし小さい時からピアノを習っていたら、今はピアノを弾いていないと思います。ピアノを弾いたことがなかったら、40歳を過ぎてから楽しむことが出来たのだと思っています。ピアノを習うような家庭環境になかったことを今は親に感謝しています。ピアノ費やしてきた時間は、ざっと計算しただけでも4千時間を軽く超えていると思います。私は、これだけの時間を楽しむことが出来たのですから。
  
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